首や腰の牽引療法は間違いです!

 

椎間板ヘルニア=牽引療法というのが整形外科や整骨院(接骨院)の定石です。経験された方も多いのでは無いでしょうか?世間的にこれだけ普及している療法が間違いだとしたら皆さんはどう思うでしょうか?

 

多分ビックリされるかと思いますが、椎間板ヘルニアの牽引療法は間違いです。

 

ではそれは何故か?

 

答えは、簡単な算数なんですね。

 

上記の写真を良く見てみましょう。これは首の例ですがストラップが顎に掛かっているのが見えますか?

 

 


この写真の男性もそうですね。やはりストラップは顎にかかっていますね。

 

頚椎は7個。頚椎ヘルニアが出来るのは下方の第六頚椎~第七頚椎~第一胸椎間が圧倒的に大多数です。

この赤丸部分が頚椎ヘルニアの好発部位です。頚椎の下部分である事に注目して下さい。


では、何故アアゴにストラップをかけた牽引療法は無効なのでしょうか?


答えは単純です。頚椎が7個あるから(笑)


これはとても単純な算数なんですね。頚椎ヘルニアの最後発部位は赤丸で示した下部エリアに限定されます。しかし上記の写真のようにアゴにストラップをして頚椎全体に牽引を加えると、牽引する力は頚椎全体に分散されてしまいます。


ここをもう少し詳しく説明します。多分混乱されている方も多いでしょう(笑)



赤線で示したのは頚椎の運動分節です。頚椎は7個、上下に関節を有しますから運動分節は8個になります。

 

本来、頚椎牽引というのはヘルニアが発生している下部分節のみに加えるべきですが、アゴにストラップをかけた通常の頚椎牽引ではそういった細かいアプーローチは不可能です。

 

結果的に、頸椎牽引療法では、問題の無い他の部位にまで均等に力が分散してしまい、結果的に患部には十分な牽引力は伝達されません。

 

算数で説明すると簡単です。例えば15kgの重さで牽引したと仮定しましょう。

15kgの重さが8個の分節に均等に分散されますから、一個の分節に加わる力は何キロでしょう???

 

答えは、15kg÷8=1.875kg

 

簡単ですね(笑)

 

頚椎牽引療法というのは、頸椎を牽引する事で椎間板にかかっている負担を軽減する事を目的にしますが、通常の病院、整骨院(接骨院)で行われている機械を用いた牽引療法ではその目的達成は不可能です。

 

例えてみれば、ピンポイントで狙うべき場所に絨毯爆撃しか出来ないから。

 

首の牽引だけでは無く、この問題点は腰椎牽引も同じことです。

 

頸椎は繊細な構造をしている関係上、牽引をする事で患部以外の関係のない組織で損傷が発生し、痛みシビレが悪化するケースが多々見受けれます。

 

以上の理由により、当院では頸椎の牽引療法はお勧めしていません。

 

 

              牽引療法Q&A

 

Q:私は牽引療法を4週間ほど繰り返して改善しました。牽引療法が無効ならば何故私の症状は改善したのでしょうか?

 

A:人間には自然治癒力があります。牽引とは無関係に治る時期だったのだと思います。

 

 

Q:牽引療法が無効ならば、なぜ病院や整骨院では牽引療法を行うのが一般的なのでしょうか?

 

A:もっともな質問ですね。いくつか理由はあると思いますが、一番の理由は「医学」と「医療」の間のタイムラグだと思います。

医学はどんどん進化しますが、医療の現場はリアルタイムで医学の進歩に歩調を合わせる事が出来ません。常に医学は先行し、医療はその後を追従するのですね。

こういったタイムラグの存在がいまだに多くの医療現場で牽引療法が行われている最大の理由と私は思っています。

 

 

 

 

 

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